脂肪肝の方にとって、生活習慣の改善は大事です。
日々の生活の中で落とし穴になりがちな、甘い飲み物の摂取についてまとめました。
目次
【甘い飲み物をとりすぎていませんか?】
甘いジュースや、砂糖とミルクたっぷりのコーヒー。
私たちの身の回りには、美味しい飲み物がたくさんあります。
それらの飲み物は、日々の生活の中でホッと一息つかせてくれるものです。
くつろぎのお供として、日常的に飲んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気分転換や、糖分の補充にもなる甘い飲み物ですが、常飲や摂取量によっては
脂肪肝の発症原因のひとつとなったり、更に悪化を促したりする場合があります。
では、そもそも脂肪肝と甘い飲み物には、どのような関係があるのでしょうか。
今回は、病気と飲み物の関係性に加え、脂肪肝の方におすすめしたい飲み物について
お伝えしていきます。
脂肪肝と甘い飲み物の関係
脂肪肝と甘い飲み物の関係は、脂肪肝の発症・進行する原因に由来します。
そもそも脂肪肝とは、糖分と脂質の摂りすぎによって、肝臓に中性脂肪が溜まってしまった状態のことを言います。
肝臓は普通、正常な状態でも約3~5パーセントの脂肪を含んでいるそうです。
これが5パーセントを超えてしまうと、脂肪肝と診断されます。
脂肪肝の発症原因は、主に、
- 「肥満」
- 「アルコール摂取」
- 「糖尿病の合併症状」
の3つが考えられています。
このうち、「肥満」と「アルコール摂取」が主原因となっての発症率は、一説によると、
脂肪肝患者数の約70パーセントを超えるそうです。
アルコールの過剰摂取が、肝臓に多大なダメージを与えることは良く知られている
のではないでしょうか。
しかし、ジュースなどの甘い飲み物の常飲や、摂りすぎもまた、
糖分の過剰摂取や、それによって引き起こされる血圧の上昇という形で、
肝臓に大きく負担をかけることになってしまいます。
飲み物に含まれている砂糖や甘味料の量は、意外と多いものです。
しかし、口当たりの良さや美味しさから、ついつい口に入れてしまいがちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、急に飲むのを止めるのはストレスとなりやすく、心身に影響を及ぼすケースも考えられます。
まずは、
「出来るだけジュース以外のものを選ぶ」
「少量で売られているものを買う」
など、出来る範囲から少しずつ、摂取を控えていくのはいかがでしょうか。
代替品を見つけておこう!
それでも、ふと、甘い飲みものが欲しくなったときのために、
その代わりとなるものを見つけておくのはいかがでしょうか。
例えば、レモンの果汁や果肉を入れたミネラルウォーターや、ハーブティー、ノンシュガーのコーヒーや紅茶などです。
前者の例のように香りが付いた飲み物は、普通の水などよりも多く、満足感を得られそうです。
他にも、以下の飲み物がおすすめです。
(1)野菜ジュース
緑黄色野菜を使っているものを選びましょう。
ニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜には、
ベータカロテンを始めとするビタミン類や、ミネラルが豊富に含まれています。
また、絞りたての野菜ジュースに含まれる食物繊維には、
エネルギーの過剰摂取を防ぎ、糖分や脂質の吸収を遅らせる効果があるそうです。
(2)お酢を使ったドリンク
お酢にはクエン酸が含まれています。
このクエン酸には、エネルギー代謝を高め、脂肪の蓄積を防ぐはたらきがあるそうです。
酸っぱさや匂いが苦手な方は、果物を使ったフルーツビネガーなどから試してみると良いかもしれません。
(3)豆乳
肝臓を構成する肝細胞の生成や再生には、良質なたんぱく質が必要とされます。
このたんぱく質は、お肉などの動物性たんぱく質からも接種することが出来ますが、
これらには飽和脂肪酸やコレステロールも含まれてしまいます。
豆乳など、植物性のものからの摂取をおすすめします。
(4)お茶
昔から、肝臓の症状には鉄分の摂取が良いとされてきました。
シジミや牡蠣、レバーなど、鉄分豊富な食物や飲み物が推奨されていました。
しかし最近の研究では、鉄分はあまりすすめられていないようです。
それは、
- 肝臓の悪い人は、鉄分を過剰に摂取しやすくなっていることがある
- 鉄分は活性酵素を生むが、それが周囲の細胞を酸化させ肝臓のはたらきを邪魔する
- ここにテキストが入ります。
という二点の理由によるものです。
お茶は鉄分の過剰摂取を控えさせてくれる効果があるので、
貝類などを食べる際のお供にすると良いでしょう。
少しずつ、無理なく減らしていこう
今まで、脂肪肝と甘い飲み物についてお伝えしていきました。
脂肪肝治療の大事なポイントは、生活習慣の改善にあります。
美味しいものや好きなものをこらえるのは大変かもしれませんが、
体調の改善のためにも、ご紹介した飲み物を多く飲んでみてはいかがでしょうか。
また、普段の生活習慣の変化によって、肝臓の疲れが改善されたり、脂肪が落ちたりするようになると、
「甘いものが飲みたい」
という欲求が減ってくるケースもあるそうです。
少しの間、我慢を続けてみるのも、ありかもしれませんね。
身体の調子や、検査結果、そしてかかり付けの医師とも相談しながら、改善に向かっていきましょう。