とても大切なさまを表す言葉「肝心要」。みなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この「肝心要」古くは「肝腎要」と書いていたことをご存知ですか?人間にとって肝臓や腎臓、心臓がどれほどまでに大切なのかよく分かる言葉ではないでしょうか。
今回は、人間にとって大切な臓器の中から、腎臓と肝臓の深い関係についてご紹介しましょう。
腎臓の働き
みなさんは、腎臓が体のどこにあり、どのような働きをしているか知っていますか?まずは、腎臓のことを少し知っておきましょう。
腎臓は、腸の後ろの腰のあたりに左右にひとつずつある臓器です。握りこぶしほどの大きさでソラマメのような形をしています。「1分間でおよそ1リットルもの血液が流れると」言われるもっとも血流量の多い臓器です。
腎臓は、尿を作り出す、体内の環境調整などさまざまな役割を担っていますが、血液をろ過することでも知られていますよね。
血液のろ過は、血液の解毒や血流と深い関わりがあり、体にとって不要なものが多ければ多いほど、血液のろ過作業も重労働になってしまうのです。
連動する肝臓と腎臓
さて、解毒と聞いて思い出す臓器はありませんか?
そう。肝臓です。実は、腎臓と肝臓には密接な関係があり、ふたつの臓器が連動するように互いの臓器に症状が現れる傾向があります。
たとえば、肝臓の機能が弱まったとしましょう。すると、その影響は腎臓にもおよび、腎臓の働きが低下してしまうのです。反対に、腎臓の機能が弱まってもその影響は肝臓におよび、肝機能を低下させます。
つまり、脂肪肝を早く改善させたい場合には、肝臓だけでなく同時に腎臓もいたわることが大切なのです。
腎臓のいたわり方
では、腎臓をいたわるとは具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか。
- 塩分を控える
- お酒を飲み過ぎない
- 水分摂取の目安は1日1.5リットル
- 血糖値を正常に保つ
- 適度な運動をする
- ストレスをためない
- 十分な睡眠をとる
体内の臓器は、それぞれが連動して動いています。特に肝臓と腎臓の連携が強いことを忘れずに「肝臓のためにも腎臓を」「腎臓のためにも肝臓を」というように、ふたつの臓器を一緒にいたわることが大切です。
腎臓は肝臓と並び「沈黙の臓器」と呼ばれる臓器です。
臓器に異常が起こっても自覚症状がほとんど現れることがなく、症状が現れたときには手遅れになっていることもあります。定期的な健康診断を受けることも大切ですが、日ごろから腎臓や肝臓をいたわった生活を送ることを心がけたいですね。