脂肪肝の改善には、食生活の見直しと運動が不可欠です。
日常生活で取り入れやすい運動についてまとめました。
目次
脂肪肝の改善には運動が不可欠
脂肪肝の治療には、大きく分けて以下の三つの方法があります。
(1)食事療法
自分の体重や生活から基礎代謝量を算出し、消化出来るカロリー内の食事を行います。
基本的には低カロリー・低脂肪の食事が推奨されています。
(2)運動療法
定期的に身体を動かす時間を取ることが勧められています。
筋肉を付けることで基礎代謝を増やし、脂肪を燃やしやすい・太りにくい身体を
作っていくことが目的とされます。
(3)アルコール量のコントロール
脂肪肝を発症する原因のひとつとして、アルコールの過剰摂取があります。
休肝日を作る、一日の摂取量(日本酒なら2合・ビール中瓶なら2本が良いとされる)
を減らすなど、徐々に離れていくと良いとされています。
これらの3つの療法は、全てを組み合わせて行う必要があります。
具体的には、日々の食事に気を使いながら、出来る限り毎日運動をする、といった具合です。
症状の程度や体質などの個人差もありますが、数年間をかけて蓄積した脂肪を減らしつつ、
肝臓の機能を回復していくことが一般的のようです。
以上のような治療法の中でも、身体を作る運動は特に大事とされています。
では、運動は一体どのように機能していくのでしょうか。
脂肪肝には有酸素運動が最適
脂肪肝の方に必要な運動は、激しいものではなく、ゆっくり長く続けられるものが
最適とされています。
一般的に、有酸素運動と呼ばれるものが良いそうです。
有酸素運動とは、充分な呼吸を確保しながら行う運動のことです。
例えば、ジョギングやウォーキング、水泳、エアロビクスなどが分類されます。
これらの運動によって、身体の中に充分に酸素を取り込み、脂肪の燃焼効果を上げることが出来るとされています。
そのため、息を激しく切らしたりしない程度の、ゆっくりとしたペースで運動をすることが大事だと考えられています。
また、有酸素運動にはHDLコレステロール(善玉コレステロール)の数値を上げたり、インスリンの働きを高めたりする効果もあるそうです。
以上のように、運動には様々な良い効果が期待できます。
しかし、普段から運動をしない方の中には、
いきなり走ったり、ジムに通ったりすることに、ハードルの高さを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方に向け、ここでは日常に取り入れやすい有酸素運動をご紹介していきます。
日々の運動ポイントは「良く歩く」
脂肪肝を改善するためには、有酸素運動の習慣を付けることが大切です。
その運動のポイントは、「良く歩くこと」です。
自分の体力と筋力に合ったペースで、どんどん歩いて有酸素運動を実行していきましょう。
かといって、普段あまり運動をしない方や忙しい方にとって、運動に多くの時間を割く
ことは大変です。
ここでは、日々の中でさりげなく出来る有酸素運動をまとめてご紹介します。
(1)エレベーター・エスカレーターより階段を使う。
最初は、1階か2階だけ階段を使うなど、小さな目標を決めてやってみましょう。
少しずつ登れる階数を増やすことで、いつのまにか目的階まで行けるようになって
いるかもしれません。
(2)少しだけ「遠回り」な道を行く
疲れていない時、急いでいない時は、いつもより少しだけ遠回りをする道を選んで歩いてみましょう。
例えば、目的地や最寄り駅のひとつ手前で電車を降りる、
バスを使うところを少し歩いてみるというのはいかがでしょうか。
いつもより長く歩くことで体力もつき、また日常生活の中で新しい発見があるかも
しれません。
(3)歩く速度を一定にする。
(1)や(2)のような運動をするとき、歩く速さを一定にしてみましょう。
ある程度の長い時間を、一定のペース歩くと、軽いウォーキングになります。
有酸素運動に分類されるウォーキングは、脂肪を燃焼させるのに最適です。
自分の体に合った運動を続けよう
今回は脂肪肝の改善方法のうち、特に運動についてご紹介していきました。
運動を長く続け、習慣化させることで、症状の改善を目指していきましょう。
運動をする際は、自分の体力や筋力、日々の生活とのバランスを意識しつつ、
無理のないように行うことをおすすめします。