肝臓病にならないために

疲労を軽くみてはいけない?!~慢性疲労性症候群~

慢性疲労性症候群の男性

慢性疲労性症候群とは、長期にわたって原因不明の疲労感が続き、日常生活に支障をきたしているい状態をいいます。

日本では1990年にこの症例が初めて報告されました。比較的新しい病気であり、また診断が難しいこともあって原因不明とされるケースもみられます。

慢性疲労性症候群の症状は?

強い疲労感の他に、筋肉痛、関節痛、頭痛、喉の腫れ、微熱、睡眠障害、精神障害、脳機能障害など多岐にわたります。

疲労感の程度もさまざまで、重症になると寝返りさえ打てない状態となり、軽いものであれば体を何とか動かせる状態です。軽度であっても日常生活に大きな影響があり、患者にとっては大変苦痛となっています。

どうして慢性疲労性症候群になるの?

未だはっきりとした原因が解明されていませんが、ストレスなどによる免疫の低下と、ウイルスや細菌の感染が複雑にからみ合って発症するとされています。

過去に感染し、潜んでいたウイルスがストレスや疲労が長時間続いて免疫や神経系の体内の防御作用が低くなることによって、再活性化し、脳の血流を悪くさせたり、自律神経やホルモンバランスに悪影響を与え、強い疲労感や頭痛、微熱、集中力の低下などを引き起こすと考えられています。

ただし、ウイルスが原因といっても、よく似た症状の病気がたくさんある為、現在は未だ慢性疲労症候群の決定打というわけではありません。

慢性疲労性症候群の予防や治療法は?

慢性疲労症候群はストレスがたまることにより発症します。以前から体内に潜んでいたウイルスも、健康な状態の人であれば活性化しません。よって、日頃からストレスをためない生活を心がけましょう。

たとえば夜更かしをしないなどの規則正しい生活習慣を守る、過度な飲酒をしない、紫外線を長時間浴びない、パソコンを長時間しない、ストレスにならない程度の軽い運動を続けることも大切です。

また、偏った食生活が慢性疲労の原因となっていることがあります。一般的に疲労を感じやすい人はビタミンやミネラルが不足している傾向があります。

ビタミンは細胞を再生させたり、血液の流れを良くしたり、と身体の機能を働かせます。ミネラルは体液や神経の調節をし、骨や歯を作るなど、身体の基本的な構造に深く関わっています。食生活を見直すことも慢性疲労の予防・改善に役立つと考えられます。

まだ十分に確立はされていませんが、医療機関での治療法はあります。カウンセリングやセラピーでストレスを除去して治療する方法や、漢方または抗うつ剤や抗不安剤などの処方による方法です。

深刻な状態になる前に、不安を感じたら相談してみましょう。

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