肝臓というのは、沈黙の臓器と言われるほど予備能力が高いもので、少々の障害では症状を表に出すことのないものです。
人の臓器の中では最も大きな臓器なのですが、何せ目立たないものなので肝臓の働きというものに対して、よくわからないということがいわれています。
肝臓の疾患を気にする前に、肝臓が体の中でどのような働きをしているのかということを しっかりと知っておく必要があります。
肝臓の主な働きというのは、摂取された栄養素を分解し、貯蔵するというような働きをしています。
その主な栄養素というは、ブドウ糖とアミノ酸です。
ブドウ糖というのは比較的体内に入りやすいものですので意識していませんが
アミノ酸というのは、肝臓で合成されるものとして重要であります。
もちろん、摂取するということもできますが、アミノ酸というのはたんぱく質に変わる栄養素ということになりますので、人には無くてはならないものです。
そして、脂肪の代謝を促すという機能を持っています。
脂肪というのはエネルギーに変わるものですので、効率よく代謝していくということが人が行動するには欠かせないということですが、この代謝の調節ということを肝臓が担っているということがいわれているのです。
もし、栄養を取りすぎ、いわゆる肥満というようなことになると、肝臓に貯蔵されている脂肪が多くなってしまいます。
このように肝臓に貯蔵する量が多くなってしまうと脂肪肝ということになってしまうということです。
ある程度の脂肪というのは必要なものなのですが、ありすぎると良くないということです。
肝臓というのは、体内に取り込まれた毒素を中和し無害のものに変えるという働きもあります。
これらのものは、体外に排出されなければならないので、出しやすい物質に変えていくということが必要になってきます。
そのような役目を肝臓が担っているということです。
肝臓とアルコールの関係というのはよく言われるものですが、アルコールというのは胃と小腸を通って、肝臓で分解されます。
つまり肝臓がしっかりと機能を果たすことができなくなってしまうと、アルコールを分解することができず、色々な病気や症状を引き起こすということになります。
肝臓というのはなかなかわかりにくい臓器ではありますが、人の体の中に必要な色々な機能を担っているということになりますのでものすごく大切なものなのです。
このことをしっかりと理解しておき、肝臓の病気について考えるということが必要です。
それでは、肝臓の疾患とはどのようなものがあるのかということをみていくことにしましょう。